伝統の東北本線
四季島は往年のブルートレインやカシオペアが通っていた東北本線を上野駅に向けて走行しています。客室は最後尾の展望車に近いということもあり、また展望車へ遊びに行きました。
昨日からお世話になっていた車掌さん以外に、2日目から新たに車掌さんが乗車されていました。お話ししていると、以前までは四季島の運転手をしていたそうでした。JR東日本の運転手の中でも四季島を運転することができる運転手は全体のうちでどれぐらいなのでしょうか…
四季島で乗客ともお話をしたいということで運転手から車掌になられたということでしたが、実際に四季島を運転されていた人とお話しすることができることが来る日が来るとは思っていませんでした。
展望車からとなりますが、四季島の運転台の紹介をしていただけました。
車掌さんのご好意で、運転台の扉を開いて写真を撮らせていただきました。窓ガラスが1枚あるのかないのかでは写真の映り具合が異なることがわかります。レンズを付けることでガラスに跳ね返る部分は少なくなりますが、完璧に照り返しをなくすことは難しいです。また、運転手だったということで列車の基本から四季島にしか搭載されていない機器類についても教えて頂ける範囲でお話を伺いました。
四季島は展望車としての眺めが重要であるため、前方の視界に関しても気にしているそうです。
日除けバイザーはありますが、僅かながらに隙間があるため、その部分から日差しが入ってくるそうです。運転手として経験を聞くことができるのも、この四季島に乗車しないとできない経験になります。車掌さんから「LOUNGE こもれび」の案内がありました。先日から観光など色々と催しが多くあり、行く機会がありませんでしたが、最後の記念に「キーマカレー」と「プリン」をお薦めいただきました。時間は15時ということもあり、乗車時間もあと1時間ほどということもあるので、急いで最後に「LOUNGE こもれび」へ行きました。
LOUNGE こもれび
最後に「LOUNGE こもれび」に来ました。
飲み物は四季島車内の限定カクテルを頼みました。基本的にはアルコール入りのカクテルが中心となりますが、ノンアルコールのカクテルもあります。ドリンクの種類も豊富にあり、1度の乗車だけでは楽しむことができないほど多くの種類があります。
車掌さんにお薦めしていただいたキーマカレーも合わせて注文しました。このキーマカレーは「JRE MALL」でも購入することができますが、お米自体も四季島内で調理されているものになります。そのため、四季島でしか食べることができない味があります。キーマカレーは1人分以外にも少量や1口サイズなど好みの量を注文することができます。他の食事の注文はしていませんが、量に関しては柔軟に対応いただけるかと思います。キーマカレー自体はスパイスが効いている上に、味つけられてたご飯によって濃い味のキーマカレーとなっていました。キーマカレー単体ではなく、カクテルやビールなどと一緒にいただくことが良いかと思います。
最後にデザートとしてプリンを頂き、これが四季島での最後の食事になりました。しっかりとバニラの風味がしつつ、口当たりの良いプリンでした。プリントしての固体というよりかは飲むプリンというイメージに近いものでした。
「LOUNGE こもれび」での食事は「DAINING しきしま」よりもカジュアルで日頃の食事に近いため安心感があります。1泊2日のツアーでは食事の回数が多いため、なかなか立ち寄ることはありませんでした。ツアーの最後に寄る事になりましたが、1日目の夜に寄りたかったと思います。
終点の上野駅
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうということはよく言われる言葉ですが、大人になるとそういう経験をする機会は少なくなります。楽しい時間を作ってくれたこの四季島ともお別れする時間がやってきました。
下車時もスーツケースやお土産は車内に置いたままで客室に置いたまま下車することになります。最初から最後まで上げ膳据え膳の旅行になります。上野駅に到着してから早く下車したつもりでしたが、最後も後の方での下車となりました。
下車後は昨日の朝に訪れた「PROLOGUE 四季島」で1泊2日の「深遊探訪」でスライドショーの視聴を行いました。その間に四季島は荷物を下ろしたり、尾久車両センターへの回送の準備を行なっていました。昨日は四季島のお出迎え、本日はお見送りを行いました。
鐘があり、乗客の代表の1人として振らせてもらいました。3人で合わせて鐘を鳴らすことが難しい上に、四季島が上野駅を出て見えなくなるまで振ることになっていたので、約1.2分間は腕を振り続けることになります。単調な動きを連続するだけになるので案外疲れますが、とても楽しかったです。この鐘は四季島が発車するときに各駅で振られるものになります。各駅ではどのような人が振ることになっているのはわかりませんが、四季島に乗車しているときは今回のみになりました。
まとめ
長いようで短い四季島での1泊2日になりました。
車内での豪華な料理やおもてなし、今までに経験したことのない旅行になりました。
四季島自体の運行に係る人、トレインクルーなどの目につきやすい部分の人々だけではなく、カメラマンや車内清掃等の整備を行なってくださる人や各駅でのお出迎えや各訪問先のスタッフなど多くの人が携わっていました。また、毎食の豪華なお食事やお土産などサービス以外の部分も相当な値段がかかっていると考えられます。
1人あたり約37万円というツアー料金でしたが、その値段に納得する経験を得ました。むしろ、この値段でこの経験を受けることができるのだったら、個人的には安いと感じました。四季島の乗客にはリピーターが多いという話をスタッフから伺っていましたが、その理由がよくわかりました。
昨日の朝からJR東日本のフラッグシップに乗車し、何不自由のない生活を過ごしていましたが、昨日通った四季島専用ゲートを通って、プラットフォームから出るとその魔法は解けてしまいます。名残惜しいという気分少しはありましたが、非日常的な時間を過ごしていたという実感が強くありました。翌日は月曜日ですが、元から後夜祭と命名した有給を取っていました。そのまま、自宅に帰ることができますが、余韻に浸りたいということもあり、上野駅付近のホテルを取りました。ホテルについてからは今までの緊張が解けたかのようにそのまま熟睡しました。
この四季島での1泊2日の旅行を通じて、また頑張ろうという気分になりました。
ーおわりー
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